人口動態と財政に関する研究プロジェクト

人口動態と財政に関する研究プロジェクト

DSCF0564.JPG

人口動態と財政に関する研究プロジェクト
Home

日本では少子高齢化が急速に進行し、人口減少が始まっています。この現象は、世代間の助け合いを基本とする日本の社会保障制度に大きな影響を与えます。「人口動態と財政に関する研究プロジェクト」は、この日本の未来に大きな影響を与える問題に、経済学的な観点・手法を用いて取り組みます。

この「人口動態と財政」の間に見られる相互依存関係を明らかにするためには、人々の出生行動が経済状況や政策に反応して内生的に決定されることを明示的に考慮したモデルの分析が重要になってきます。また、人口動態は移民の動向にも大きく影響を受けるため、移民に関する考察も重要です。

そして、このような人々の出生行動や移民といった問題を考える上では、教育、貧困、あるいはコミュニティの問題などが関わってくるため、社会保障政策のみならず、広く社会政策に関する考察も重要となってきます。

本研究プロジェクトでは、このような複雑に絡まる人間社会への理解を、経済学の手法を用いて深めながら、望ましい財政の在り方に関する議論を行っていきたいと考えています。言うまでもなく、この複雑な問題を一体的に理解することは難しいため、いくつかの切り口を設定し、それぞれをテーマとするワークショップを定期的に開催し、断面への理解を組み合わせることで、「人口動態と財政」に関する理解を深めて行きたいと思います。そして、ワークショップでの成果や上述のような問題に関心のある研究者の論文を、ディスカッション・ペーパーとして少しずつ公表して行く予定です。

「人口動態と財政」の間に見られる相互依存関係は長期的な問題であり、短期的な問題への対応に関心が向きがちな政策論議においては軽視されがちです。しかしながら、私たちは、影響が長期的であるが故に、問題への着実な理解を深めつつ、適切な政策的対応を着実に行っていくことが重要だと考えています。このホームページが、このような問題に関心を持つ方々に有益な情報やアイディアを提供できることを願っています。

本プロジェクトおよびホームページに関しましては、下記の担当教員まで、お気軽にご連絡ください。

一橋大学 経済学研究科 & 政策大学院 
准教授 山重慎二
mail.gif

What's New